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1993/5/18 浦野真彦六段—藤井猛四段(王将戦)

感想 浦野真彦六段との対局。将棋も、将棋に対する姿勢もカッコいい棋士。 本局は藤井四段の四間飛車に、浦野六段は居飛車持久戦を選択。がっぷり四つの相銀冠になった。ただし居飛車が☗9五歩と端を取っているのが珍しい。 44手目☖2四歩が相手の理想...
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1993/5/6 藤井猛四段—植山悦行五段(竜王戦)

感想 植山悦行五段との戦い。 1991年度の順位戦では植山五段は居飛車急戦を採用したが、本局は相振り飛車になった。伝統的な向かい飛車対三間飛車。囲いは先手金無双、後手は高美濃に組んだ。 37手目、植山五段の☖3六歩に、なんと藤井四段は2時間...
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1993/4/30 武市三郎五段—藤井猛四段(銀河戦)

感想 筋違い角の使い手、武市三郎五段との戦い。 前回の対戦では藤井四段が先手だったが、本局は後手。いよいよ本家の筋違い角と対戦することになった。 藤井四段の対応は、伊藤博文五段戦(1992/2/18・順位戦)と同様、4筋と5筋の位を取る伝統...
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1993/4/23 飯野健二六段—藤井猛四段(王将戦)

感想 飯野健二六段との対局。 戦型は藤井四段の四間飛車。対して飯野六段は玉頭位取りを目指した。☗6八銀の局面は現代ではエルモ囲いの狙いになるが、当時は玉頭位取りだ。 藤井四段は☖4四銀型に組むのでもなく、石田流にするでもなく、26手目☖5四...
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1993/4/20 藤井猛四段—北村昌男八段(棋聖戦)

感想 北村昌男八段との対戦。北村八段とは非公式戦も含めて3局目で、これが最後の対局となる。 戦型は相振り飛車。3局とも異なる戦型となった。 18手目☖3六歩。 ここを抑えるのがポイントなのは藤井将棋で倣ったが、本局この手を指したのは北村八段...
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1993/4/15 松浦隆一六段—藤井猛四段(竜王戦)

感想 竜王戦裏街道、松浦隆一六段との一戦。松浦隆一六段とはデビュー間もない頃に順位戦で対戦し、深夜の千日手指し直しの末敗れた。 本局は相振り模様から松浦六段が居飛車に切り替える相振り模様対抗形となった。 12手目☖6四歩は☗6五歩と気持ち良...
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1993/4/9 中田宏樹六段—藤井猛四段(棋王戦)

感想 中田宏樹六段との戦い。中田六段とは1991年度に3局と対局が集中したが、4局目は約1年半ぶりの対局となった。この間に中田六段は昇段している。この二人の将棋も好局が多い。 戦型は藤井四段の四間飛車に、中田六段の☗5七銀左急戦。左銀急戦の...
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1993/4/6 屋敷伸之六段—藤井猛四段(新人王戦)

感想 1993年度の始まり。初戦は後々好勝負を繰り広げる屋敷六段との戦い。この頃、既に屋敷六段はタイトル挑戦、奪取等、華々しい実績を積み重ねていた。 戦型は藤井四段の四間飛車。屋敷六段は早めに☖5三銀型にしたものの、その後は藤井四段に先に形...
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1993/3/31 藤井猛四段—佐藤義則九段(王将戦)

感想 1992年度最終局、佐藤義則九段との一戦。 本局は非常に珍しい藤井四段の初手☗2六歩。ひねり飛車にしたかったということかもしれない。 藤井四段は中住まいで両翼の桂馬と飛車角が存分に使える形、佐藤九段は金冠というような形。藤井四段が十分...
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1993/3/27 豊川孝弘四段—藤井猛四段(早指し新鋭戦)

感想 若手選抜の早指し新鋭戦。強い若手同士が対決する。 豊川孝弘四段との一戦。これで3局目で、ここまで1勝1敗。過去2局の豊川四段の作戦は矢倉引き角、天守閣美濃と来て、どのような作戦でくるか良く分からない。 本局、豊川四段が☗6六歩と止め、...
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1993/3/16 中川大輔五段—藤井猛四段(順位戦)

感想 第51期順位戦最終局は中川大輔五段との対局。藤井四段はここまで7勝2敗で、昇級の目が無い訳では無いが、勝たなければチャンスが無い状況。中川五段は6勝3敗で、こちらも少なくとも勝利が必要。 戦型は藤井四段の四間飛車に中川五段の玉頭位取り...
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1993/3/10 伊藤能四段—藤井猛四段(棋王戦)

感想 伊藤能四段との戦い。三浦弘行九段と同時期に四段になった棋士。 戦型は藤井四段の四間飛車に伊藤能四段は急戦模様。一般的な対抗形だが、四間飛車の美濃囲いの形、左銀の位置、左香の位置、端歩の関係、居飛車の玉型、仕掛けの形によって幾通りのパタ...
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1993/2/22 藤井猛四段—大島映二六段(NHK杯)

感想 大島映二六段との一戦。 藤井四段は四間飛車。前回は大島六段の居飛車穴熊に屈したが、本局の大島六段は天守閣美濃を採用した。そう言えば美濃囲いを作るとき、いつしか☗3八銀ばかりになり、☗3八玉という符号は見なくなった。 藤井四段の構えは☗...
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1993/2/22 神谷広志六段—藤井猛四段(NHK杯)

感想 神谷広志六段との一戦。 前回の対局では石田流に棒金だったが、本局は藤井四段の四間飛車に神谷六段の棒銀となった。 藤井四段の構えは「対棒銀の最強布陣」と言われる形。『四間飛車の急所 第3巻』に詳細な解説がある。ここから☗9八香など手待ち...
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1993/2/22 藤井猛四段—瀬戸博晴五段(NHK杯)

感想 瀬戸博晴五段との一戦。瀬戸五段とはこれが唯一の対局だ。 相振り飛車模様の序盤、先手が飛車を振る前に☖1三角と覗き、飛車振りを牽制する懐かしい手筋が出た。☗6六歩と角道を止める時代ならではの手で、お互いに角道を止めない現代では見かけなく...