快勝譜

棋譜並べ

1993/7/16 藤井猛四段—島明七段(全日プロ)

感想初代竜王、島朗七段との対局。本局、藤井四段が3手目☗7五歩と三間飛車を明示し、純正石田流に組んだ。対する島明七段の作戦は天守閣美濃だった。じっくり組み合ったところ、藤井四段は玉側の端の位は放棄し、中央の手を優先した。40手目の局面、居飛...
棋譜並べ

1993/5/18 浦野真彦六段—藤井猛四段(王将戦)

感想浦野真彦六段との対局。将棋も、将棋に対する姿勢もカッコいい棋士。本局は藤井四段の四間飛車に、浦野六段は居飛車持久戦を選択。がっぷり四つの相銀冠になった。ただし居飛車が☗9五歩と端を取っているのが珍しい。44手目☖2四歩が相手の理想形に組...
棋譜並べ

1993/5/6 藤井猛四段—植山悦行五段(竜王戦)

感想植山悦行五段との戦い。1991年度の順位戦では植山五段は居飛車急戦を採用したが、本局は相振り飛車になった。伝統的な向かい飛車対三間飛車。囲いは先手金無双、後手は高美濃に組んだ。37手目、植山五段の☖3六歩に、なんと藤井四段は2時間12分...
棋譜並べ

1993/4/30 武市三郎五段—藤井猛四段(銀河戦)

感想筋違い角の使い手、武市三郎五段との戦い。前回の対戦では藤井四段が先手だったが、本局は後手。いよいよ本家の筋違い角と対戦することになった。藤井四段の対応は、伊藤博文五段戦(1992/2/18・順位戦)と同様、4筋と5筋の位を取る伝統的なも...
棋譜並べ

1993/3/31 藤井猛四段—佐藤義則九段(王将戦)

感想1992年度最終局、佐藤義則九段との一戦。本局は非常に珍しい藤井四段の初手☗2六歩。ひねり飛車にしたかったということかもしれない。藤井四段は中住まいで両翼の桂馬と飛車角が存分に使える形、佐藤九段は金冠というような形。藤井四段が十分という...
棋譜並べ

1993/3/10 伊藤能四段—藤井猛四段(棋王戦)

感想伊藤能四段との戦い。三浦弘行九段と同時期に四段になった棋士。戦型は藤井四段の四間飛車に伊藤能四段は急戦模様。一般的な対抗形だが、四間飛車の美濃囲いの形、左銀の位置、左香の位置、端歩の関係、居飛車の玉型、仕掛けの形によって幾通りのパターン...
棋譜並べ

1993/2/22 藤井猛四段—大島映二六段(NHK杯)

感想大島映二六段との一戦。藤井四段は四間飛車。前回は大島六段の居飛車穴熊に屈したが、本局の大島六段は天守閣美濃を採用した。そう言えば美濃囲いを作るとき、いつしか☗3八銀ばかりになり、☗3八玉という符号は見なくなった。藤井四段の構えは☗3七桂...
棋譜並べ

1993/2/22 神谷広志六段—藤井猛四段(NHK杯)

感想神谷広志六段との一戦。前回の対局では石田流に棒金だったが、本局は藤井四段の四間飛車に神谷六段の棒銀となった。藤井四段の構えは「対棒銀の最強布陣」と言われる形。『四間飛車の急所 第3巻』に詳細な解説がある。ここから☗9八香など手待ちが続く...
棋譜並べ

1992/11/12 藤井猛四段—中田功五段(新人王戦)

感想中田功五段との一戦。前回のこのカードは矢倉(千日手)、横歩取りと意表の相居飛車シリーズになった。本局は藤井四段の四間飛車に中田五段の居飛車となり、安心して並べられる戦型となった。中田五段の構えは天守閣美濃~米長玉銀冠。一方藤井四段の方は...
棋譜並べ

1992/11/6 藤井猛四段—豊川孝弘四段(順位戦)

感想豊川孝弘四段との一戦。豊川四段は藤井四段よりも後に四段昇段しており、席次では藤井四段が上座での対局となったはずだ。ここまでの順位戦成績は藤井四段が4勝1敗、豊川五段が5勝0敗。勝負所だ。戦型は藤井四段の四間飛車に豊川四段の天守閣美濃。こ...
棋譜並べ

1992/10/23 河口俊彦六段—藤井猛四段(棋聖戦)

感想河口俊彦七段との一戦。私は河口六段の『新・対局日誌』で将棋を見る目を養った。『藤井猛全局集』では藤井猛九段の棋譜を並べるほかに、河口六段のような棋士の棋譜も並べることができる点でも嬉しいものがある。戦型は相振り飛車。この頃としては珍しい...
棋譜並べ

1992/10/6 中田章道六段—藤井猛四段(順位戦)

感想中田章道六段との順位戦。中田六段は詰将棋作家の印象が強い。順位戦成績はここまで中田六段が1勝3敗、藤井四段が3勝1敗。戦型は藤井四段の四間飛車に中田六段が左銀急戦の形になった。藤井四段、本局は当時のオーソドックスな形であった☖5四歩型と...
棋譜並べ

1992/9/2 藤井猛四段—酒井順吉六段(銀河戦)

感想酒井順吉六段との一戦。この将棋は何かの機会に再放送を見た記憶がある。藤井四段の鋭い眼光と神吉宏充七段の解説が印象に残っている。戦型は藤井四段の四間飛車に酒井六段の天守閣美濃。当時としてはお馴染みの戦型になった。本局の藤井四段の作戦はちょ...
棋譜並べ

1992/8/10 藤井猛四段—宮田利男六段(王座戦)

感想宮田利男六段との対局。現在宮田門下の若手棋士が活躍してきているが、その宮田六段がまだ40歳の頃の将棋だ。戦型は藤井四段の四間飛車に宮田六段が玉頭位取りを採用した。藤井四段は、玉頭位取りに対し有力な形の一つである☗6六銀型に構えた。玉頭位...
棋譜並べ

1992/6/29 藤井猛四段—深浦康市四段(新人王戦)

感想今月2度目の深浦康市四段戦。前局では痛い敗戦を喫した。戦型は深浦四段の居飛車に藤井四段が「5筋位取り中飛車」を採用した。藤井四段がプロになってから初めての「5筋位取り中飛車」採用である。今では「ゴキゲン中飛車」と言われる戦型と思うが、1...