後手

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1991/7/4 富沢幹雄八段—藤井猛四段(王座戦)

感想 富沢キックで有名な富沢幹雄八段との戦い。この時71歳で、50歳差というカードだ。 序盤は藤井の後手四間飛車に富沢八段の急戦模様。富沢八段がどういう形にするかなかなか見えず、急戦ながら緩やかな感じで、藤井四段は高美濃まで組むことになった...
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1991/6/6 深浦康市三段—藤井猛四段(若駒戦)

感想 後にバチバチの名勝負を重ねる深浦康市三段との初戦。 藤井四段の四間飛車に深浦三段が天守閣美濃を示した。☖4三銀(24手目)が早く、後に言われる「対左美濃藤井システム」が成熟していく最中の将棋と思われる。そう言えば『藤井システム』(毎日...
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1991/5/30 小倉久史四段—藤井猛四段(早指し選手権戦)

感想 小倉久史四段との戦い。この2年後に、藤井四段は小倉五段、杉本昌隆四段と『振り飛車党宣言!』という本を作る。1990年代初頭も振り飛車はそれ程評価されていなかったが、若手振り飛車党たちによる熱の入った名著である。 本局は藤井四段の居飛車...
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1991/5/30 佐藤大五郎八段—藤井猛四段(早指し選手権戦)

感想 「薪割り流」という異名を持つ佐藤大五郎八段との一戦。佐藤八段は四間飛車党であり、藤井四段が居飛車を選択した。 戦型は相穴熊の雰囲気もあったが、☖9四歩☗9六歩の交換があり、藤井四段の天守閣美濃と佐藤八段の美濃囲いとなった。☗3八玉~☗...
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1991/4/12 堀口弘治五段—藤井猛四段(棋聖戦)

感想 プロデビュー後初の四間飛車。今の目で見ると四間飛車の構え方でも、☖3二銀~☖4二飛という順は新鮮に感じる。今では☖3一銀の活用は後回しにする。 本局は藤井四段の四間飛車穴熊に対し、堀口五段が銀冠から角道を開けたまま仕掛けを狙った。堅い...
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1990/12/27 長岡俊勝三段—藤井猛三段(若駒戦)

感想 長岡俊勝三段はこの翌年に奨励会を退会したが、その後2001年アマ名人戦優勝等、アマチュア将棋界で活躍している。その長岡三段は居飛車党だが、藤井先生も居飛車に構え、今の目で見ると意表の相矢倉となった。藤井三段の時代は「いざというときは居...
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1990/10/31 飯田弘之五段—藤井猛三段(新人王戦)

感想 プロ入り前ではあるが、藤井先生の公式戦デビューになるのだろうか。 飯田五段は振り飛車党で、相振り飛車をあまり指さなかった藤井三段が居飛車を持つ形になった。しかも藤井三段の天守閣美濃という将棋だ。 当時は「対左美濃藤井システム」も無い時...
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1990/8/1 小池裕樹三段—藤井猛三段(若駒戦)

感想 前局から1年経ち、同じ若駒戦。初段から三段に飛躍している。おそらくは東京での一人暮らしも落ち着き、周りの将棋情報もスポンジのように吸収し、充実した時期だったのではないかと思う。 本局は藤井三段が覚悟を決めて取り入れた振り飛車穴熊。序盤...